ジェフ・ブリッジスがアカデミー賞を取った「クレイジーハート」を、来年2月に閉館が決まっているシネコンで見た。客はぼくたちふたりだけだった。ぼくたちがいなくても、映画は予定時間には、上映されるのだろう、客席に誰もいなくても。映画のあいだ、客のいないライブハウスで歌うシンガーのことを考えていた。
ありきたりのストーリー展開と、ありきたりなキャラクター。ちょっとがっかりだ。ブリッジスには、はまり役過ぎて、おもしろみがない。やっぱり、ちょっと切れかかった、ネジが少しゆるんだような、キャラクターがいいと思う。「フィッシャーキング」とか、「ビッグリボウスキ」とかのブリッジスが。アカデミー賞を取るには、これくらいがいいってことかな?
ラストに出てくる野外音楽堂はどこのものなのだろう? 山の中にあって、ロケーションがすばらしい。産業としての音楽の規模は、日本とは全然違うぞと思わせるステージだ。