
スカパー!でやっていた「American graffiti」を見る。
時代設定は1962年。製作は1973年。実に10年ちょっとしか経過していない。映画が封切られてから40年近い時間が流れていることの方がオドロキだ。初めて見たとき(封切りのときにはたぶん見ていないが)、流れてくるロックンロールの名曲が、ずいぶん古くさいものに感じられたのは、いま思えばそれはそれで不思議な感じがする。
1962年は、ボブ・ディランとビートルズがレコードデビューをした年だ。世界はまだディランもジョンも知らなかったわけだ。
アメリカ合衆国の大統領は、JFKで、まだ生きていた。この年の10月にはキューバ危機があって、世界は命拾いをしている。
その時代を、イノセントエイジと呼ぶ人もいるのかもしれない。
全編にカーラジオから流れる音楽があふれ、主人公はラジオ局に出向いてDJに会い、東部の大学へ行くために飛行機に乗るときには、ポータブルラジオを手に持っている。
ラジオがまだ生活の中にちゃんと生きていた時代だ。
合衆国では、いまでももちろんラジオは大事なメディアかもしれない。各地にラジオ局が無数に存在するし、衛星ラジオもある。
ドイツやスペインでもラジオの聴取者はいまも、かなりの数になるという(たぶん無料で見ることができるテレビのチャンネルが日本よりうんと少ないという事情もあると思う)。
ラジオが、日本ではもう忘れられかけたメディアであることは間違いない。
ラジオにとってイノセントな時代だった、という映画かもしれないね、これは。
(押し入れの奥を探してみると、封切り当時のパンフレットが出てきた。カミサンの所持品だったのかなあ?)

