2014年12月28日日曜日

Nowhere farm:どこにもいないわたし

更新がないのは、いそがしい証拠なのか、書く習慣がなくなったのか、ドルトムントとリバプールが勝てないからなのか、よくわからないのだが、年賀状をなんとかやり終えて、カレンダーを見れば、もうこんなところにいるのだった。

県図書館で借りるのをあきらめ、近所の図書館で借りた本も、スピンは最初の方にはさまったまま進まず。この本おもしろいんだけどな。



Over the rhine の新譜は、自分たちの農場で録音したらしく、プロデュースも自分たちでやっている。オハイオ州ヒルズボロにある Nowhere Farm は、冬のまっさかり。



どうしてもと頼まれて、倉庫の中に作業場を作る仕事を手伝っている。4.5m×6.3m×3mの小屋を、2×4その他で作っていく。やっと壁ができ始めたところで、年内の作業は終了し、来年に持ち越しだ。
じぶんのほんとの仕事もそろそろピークを迎えそうで、さらには、わが敷地内の整地工事も来年1月に始まるのだった。

まあそんなわけで、あと何日かすると2015年だ。

自転車には、11月の終わりにカミサンと犀川の堤防を走ったきりで、わが Felt 君は、部屋の中で、ストーブにあたっている。

そうそう、元デッド・マネージャーのロック・スカリーが死去。まだ "Living with the Dead" 読み終わってないよー。
去年のブログを見てみると、状況は同じようだったのだ。変わらないのは、ぼくだけか。きみもか?

2014年12月6日土曜日

A heart in the city:どこにもいない一日

今年最後の Big special リクエスト大会に採用されたのは、アート・ガーファンクルの「A heart in New York」。来日中とはつゆ知らず。

立ったまま枯れているなんてわりあいにぼんやりとしているんだな木は / 渡辺松男

すこしずつ、いろいろな人の短歌を読む。面白いのがたくさんあって。読んでもぜんぜんわかんないのも、いっぱいあるけど。

このあいだ、仕事で久しぶりに名古屋へ行った。南から北へ、環状線を北上した。雨だった。

あっちにもこっちにも見なれた街角は知っている人のいない場所

ことばっておもしろいよね。歌ってすごいよね。
山崎方代の歌集も読んでみた。なんかいいよね、こんなひと。


長い長い一日である私は何処にもいない一日である / 山崎方代




2014年11月17日月曜日

from TOYOTA:「田」の字づくし


14日の代表戦、対ホンジュラス。6ゴールのうち、吉田、本田、豊田の3人は元グランパス。田んぼの中の豊田スタジアムでそろい踏み。
現グランパスの田口も途中出場。
いやー、めでたい。カミサンとひさびさハイタッチ。
試合終了は9時をまわっていた。4万人を超える観客は(豊スタのバックスタンド最上階までいっぱい!)、さてどうやって帰ったのか。

中村直志の今季限り引退、というさびしいニュースもあったけど。

2014年11月10日月曜日

This and other things 2:予期せぬ贈り物

・ドルトムントは、今節グラドバッハと対戦し、相手のドイツ代表クラマーの素敵なオウンゴールで何とか連敗を脱出。もう悪夢はおしまいだ。

・リバプールのバロテッリはあいかわらずノーゴール。返品交換の必要あり。

・「英語で読む村上春樹」。10月からは「トニー滝谷」を読んでいる。
4月から担当の先生が変わり、どうも面白くない(そのことは7/28にも書いた)。
去年の沼野先生は、「ムラカミはどうやって書いたのか」をいつも話してくれたけど、今年の新元先生は「ムラカミは何を書いたのか」という話ばかりでつまらない。

・どこかで山崎方代という歌人の歌を読んだ。
ひょうひょうとした味が興味をそそり、本を借りてみた。「無用の達人」という。

 何のため四十八年過ぎたのか頭かしげてみてもわからず


father and son:ザホビッチの場合

CLの第4節、マリボル対チェルシーのゲームを途中から見ていた。
マリボルはスロベニアのチームで、スポーツディレクターをザホビッチが務めているらしいということだけは知っていた。
ゲームには18歳のFWルカ・ザホビッチが出ていた。

おい、同姓だぞ。
顔、似てないよ。
そうだなー。でも解説(粕谷さん)が、息子だって言ってるよ。
えー。

調べてみると、やっぱり息子だった。U17の代表にも呼ばれている。
ザホビッチ(父ズラトコ)は、バレンシアにいるころ、よく見ていて、日本にもスロベニア代表でやってきた。でも、わがままな性格が災いして、期間中に強制送還されちゃった。

親子で同じチームにいるケースはままあるし、そう驚くことではないけれど、SDなのにどういうわけか、試合中のベンチに座っていて、立ち姿は太ったヒュー・グラント。元イケメン。

2014年11月4日火曜日

This and other things:ドルトムント壊滅

・ドルトムントはいったいどうなった? 怒涛の5連敗。降格圏内の17位。
おお、こんなことを誰が予測できたか?

Jsports の Foot! では、対戦相手がドルトムントをよく研究しているからだというコメントがあった。その証拠にCLでは、負けていない。故障者は多いけど、チーム戦術は変わっていない。
戦術を変えるには、監督が代わるしかないのか。香川シンチャンは、救世主になれないままクビになるのだろうか?

・来年2015年は Grateful dead 結成50周年である。おめでたいニュースがふたつ。
その1。スコセッシが製作になって、ドキュメンタリーフィルムを作っているらしい。もちろん、未公開映像盛りだくさん。
その2。Bill Kreutzmann(Drums) の伝記が来年5月に発売。

・ついにロードバイクをゲット!
Felt というドイツのメーカーのコンフォートタイプ。要するに長距離ツーリング用。
ビンディングペダルに少しだけ慣れた。サイクルコンピュータでクランクの回転数を表示する。今までは、重いギアに頼り、回転数が少なかった。長距離を走るには、毎分80から90という、安定した回転数を維持することが大事なようだ。
月曜日の朝、ちょっと試運転のつもりで、山なしのコースに出たら、40キロを超えてしまって、ああ腰が痛い。山には虹が浮かんでいた。



・辻原登の「許されざる者」を読む。
漫画の原作みたいだなと思って読んでいたら、新聞の連載小説だった。なるほど。こんな小説も書けます、という見本みたいな作品。おもしろいけど。



2014年10月7日火曜日

It was thirty years ago:フリーコンサート



最初に作って売ったTシャツはすり切れてなお我が家宝なり


色あせた二色刷りのポスターに「夢一番」の大きなロゴが


朝早く客のいない会場に「ライフゴーズオン」という歌あり


客席に雨の垂線落ちて来る忘れられない映像となり


草上で「夏の楽園」がはじまる おなかの子にも歌を聞かそう


何年も続けたフリーコンサート無料(タダ)だ野外だどうしてやめる


ステージにピアノを置いて満足し雨降ってさえ余裕いっぱいに


台風で中止を決めた夜みなで笑いあうほど泣きたい気分


雨の日にはだか木の下ひとり立つ遠い昔の祝祭のあと


ハンモックに笑顔の君が揺れている三十年前の写真で


bonus track:
コンチワの一言もなし 悔しいがカッコよすぎグレイトフルデッド


2014年9月25日木曜日

ROD2:読まずに死ねるか

いまから42年前に発表された「たった一人の反乱」を読む。
長い小説なのに、あっという間に読んでしまった。
いままで読んだことのないような類の小説か。

タイトルだけは知っていた。当然ながら。高校生だったころ、本屋の店頭に山積みになっていた分厚い本、というイメージ。
そのころはいまよりもずっと、誰かを評価するのに、「右」か「左」か、というポイントが大きく問題であった時代だったかもしれない。
そして、ぼくの中では、ずっと作者の丸谷才一は、「右」寄りの人、というイメージだったかもしれない。その根拠は不明だが。

旧仮名遣い、という特質が大きく作用していることも認めよう。
でもこの作品に限れば、現代仮名遣いで読みにくいことはない。

ふーむ。なぜこの本を読んでみようと思ったのか、よく思いだせないのだが、最近刊行になった「丸谷才一全集」の編集人をつとめている辻原登という作家のことが何となく気になっているからかもしれない。

図書館で何気に手にした辻原登の「遊動亭円木」という連作短編集が、形容しがたい不可思議な文体で、ぼくに迫る。



2014年9月18日木曜日

confidential talk:通し番号は2800


これは内緒の話である。
デッドのボックスセットをまた買いました。
今度のは"Spring 1990 (The other one)"。
1990年の春のツアー、前回のボックスに入らなかったショーが8回分。

このボックスが合衆国ケンタッキー州を出たのは、くしくも9月4日(わたしの誕生日ですね、もちろん)。その箱が我が家に届いたのは、9月8日(早!)。というわけで、今回は速効。なんといっても前回は23日もかかった。あの箱は、おそらくドイツの国内をゆっくり観光旅行でもしていたのだろう。

今回の箱は、9000セットの発売ということで、ウチにやってきたのは、「2800」番だった。先週、デッドのサイトを見たら、まだ1500箱残っている、とあった。人気がないのかしらん。

ミドランド時代のデッドについて、賛否両論あるのはわかっている。
ミドランドの歌とコーラス、それにシンセを含んだ演奏をどう評価するかによると思う。それに、メガスタジアム時代がいやだというヘッズもいるに違いない。

それはそれ。よくわかる。
最近のヘッズたちの好みを見ていると、やっぱり70年代真ん中あたりが、人気のようだ。
ゴドショー夫妻のころ。
ぼくもそのころが別に嫌いじゃないのだけれど、ひとつには、ダナのコーラスにどうしてもなじめないこと、二つ目にキースのキーボードがいまひとつ地味なことが、不人気の理由だ。

最近、"The grateful dead"というそのものずばりの名前のアプリを iPhone に入れた。
何のことはない。テーパーたちが集めたライブ音源をストリーミングで、聞ける、というだけ。
だけだが、いつでもどこでもデッドが聞けちゃうよ、というお守りみたいなアプリで。



2014年9月8日月曜日

Icy blue heart:26年前を想像すると

Big special に月1度登場する萩原健太さんの番組にリクエストを送り続けてもうずいぶんになる。

1/2 Sing, Sing, Sing / Levon Helm & the RCO all stars

2/13 One Day I Walk / Bruce Cockburn

3/6 Just Because / John Lennon

4/10 Slender Thread / Kate Wolf

(5/8 Guts for love / Garland Jeffreys  / 採用されず)

6/5 When I Come Back (The Hummingbird Song) / Venice

7/3 Song For Susan / Crosby, Stills & Nash

8/14 Ooh Baby (Make Me Feel So Young) / Terry Reid

9/4 Icy Blue Heart / John Hiatt

今年になってからかけてもらった曲のリスト。
アルバムだけ指定して、かける曲はおまかせ、というパターンもいくつかあり。

この番組は何といってもカバー範囲の広さが素晴らしい。ほとんどかからないジャンルも、当然あるわけだが、50年代から最近のものまで、マニアックなものから、ヒット曲まで、まんべんない、ごちゃまぜ感が素晴らしい。

9/4はわたしの誕生日だった。
「このころ(1988年)のわたしはわけもなく元気で、いまよりももっとたくさんお酒を飲んで、いっぱい仕事をしていたように思います。ときにはそんなころを思いだして、ちょっと涙ぐんだりするには、うってつけの曲だと思いませんか?」
そんなメッセージも読んでくれた。

まあ、そんな曲だったかどうかはわからないが、数日後の昼間に、録音した番組を聞きながら、物置の整理をしていたわたしは、しばし手を休め、庭の緑をながめていた。
26年前のじぶんをもっとよく想像してみようとしたが、うまくいかなかった。


vermissen:ほんとうのことを言うと、きみがいなくてとてもさびしいんだ

Um die Wharheit zu sagen, ich vermisse dich sehr.

ドイツ語にも英語の"miss"と同じような動詞があった。"vermissen"。

ラジオ講座の「まいにちドイツ語」を勉強して、そろそろ3年半。一日30分か45分くらいの勉強で、ぺらぺらしゃべることができるようになるとはとても思えない。
なにしろ単語が覚えられないのだ。すぐに忘れる。わからない単語を辞書で調べると、必ずしるしがついている。以前に調べたのだ。
それでも続ける。べつに意味はない。ウォーキングをしたり、テレビのニュースを見たりするのと同じような習慣だと思えばいい。

PS.ケリー・リンクの「プリティ・モンスターズ」はとても面白かった。
SF、純文学、ホラー、ファンタジー、ヤングアダルトといったジャンル分けが無意味に思える短編集。アメリカ合衆国のサッカー少年がコスタリカでサッカーをする「サーファー」が素晴らしい。


2014年9月2日火曜日

Lately however 2:あっという間に夏が終わって


・ヨーロッパの移籍シーズンがやっと終わって、どのチームもとんでもないことになっている。すべてWCのせいだろうか。大物が動いて、玉突き人事みたいなことが起きている。

まあ、それにしても、なんといっても、香川シンチャンのドルトムント復帰が一大ニュースであることよ。うれしいのか、うれしくないのか、それもよくわからなくて。
リバプールにバロッテリがやってきたことの方が、ショックが大きいかも。彼が先発した前節のゲームはまだなんだかこわくて見てません。

・"In the lake of the woods"は最後まで読んだ。結論なしの、宙ぶらりん状態で放り出されたぼくは、さらなる理解を求めて、日本語バージョン(「失踪」)も図書館で借りてきたのだった。
でも、読みあわせをする元気が出ず、別の図書館でS・キングの「11/22/63」の上巻を借りたので、そっちの世界にすっかりはまりこんでしまって、戻ってこれず。ああ。





・股間とお尻にクッションがついているサイクルジャージを購入。いよいよ本格的スタイルに近づきつつある。
8月は雨が多くて、ロードにはあまり出られなかった。それでもまあなんとか、それなりに走ってはいる。
山奥ですれ違う自転車は、みんなロードバイクばかりで、いよいよクロスバイクとはお別れしなければならない時期かなと思い、家から少し遠い専門店に話をしに行った。
欲しいバイクはもうほとんど決まっている。
そのタイプの2015年モデルは、秋に発表らしい、ということでしばし待機。

・FMでちょっとだけ流れていたアンサンブル・アウロラの音源をダウンロードした。17世紀後半のイタリアのヴァイオリン作品ばかりを集めた2枚組。知っている作曲家はぜんぜんいないのだが、これがとてもよい。
古楽系のダウンロードは、最近は"ClassicsOnline"というサイトを使っている。iTunesより安い。アウロラのアルバムは、iTunesでは3000円だけど、"ClassicsOnline"では19.98ドルだ。このところの円安傾向で、2000円をすこし超えるけれど、こっちでダウンロードすると、ブックレットのPDFもちゃんとついてくるのだよ。

・もう読まないと思っていたコーマック・マッカーシーの「チャイルド・オブ・ゴッド」が、「11/22/63」のとなりに並んでいて、つい、借りてしまって、つい、読んでしまった。
こんな話、読みたくない、イヤダ、イヤダと思っているのに、読みはじめると止まらない。句読点がぜんぜんなくて、漢字が多くて、ものすごく読みにくい文章なのに、読みだすと止まらない。
おそろしい本だ。





・そうそう、忘れていたわけじゃないけど、我が家に新しい仲間がやってきたのだ。mix犬のグライ(W)。もう一月以上になるけれど、すっかり家族に。バアサンネコのルルとも、なんとか折り合いがついて…

2014年8月13日水曜日

Midsummer reading:失踪


県の図書館に洋書があるのは何となくわかっていたけれど、ちゃんと見てみたことはなかった。
先日初めてラインナップをチェック。たまたま Tim O'Brien の本を手にしてみると、読んだことのない本が2冊あった。
1冊は"Northern lights"で、もう1冊は"In the lake of the woods"。新しい方(1994年)の、"In the lake of"を借りてみた。

帰ってから調べてみると、この本は日本語訳(「失踪」)が出ていた。しかも図書館にある(ただし閉架書庫)。
まあ、いいや、読めるところまで読んで、ダメなら日本語にしよう。

というわけで読みはじめる。そんなに難しくない。
話の舞台はミネソタ州だが、主人公はベトナム戦争で、ソンミ村虐殺事件(合衆国ではミライ村虐殺と呼ばれているようだ)にかかわったという設定。
現在から過去のさまざまな場所のエピソードが次々に展開していくというパターンは悪くない。
半分くらい読んだところで、しばしストップ。

もう1冊の「プリティ・モンスターズ」は、別の図書館で借りた。
最初の短編「墓違い」はおもしろかった。ずいぶん昔のアーシュラ・ルグィンを思い出した。


2014年7月28日月曜日

Lately however:しかしながら最近は


*CSNY1974
「デヴィッドはわめき散らし、スティーブンはすねて、グレアムはあいだをとりもち、ニールはいなくなる。(あのツアーは)ロックンロールの歴史の中でもっとも機能不全なエゴの集まり」というツアー・マネージャーの発言が載っている。
「巨大なアリーナやスタジアムで演奏するのを望んだのは、マネージャーたちで、エージェントたちで、ぼくとグレアム以外のみんなだった。抵抗していたのはぼくらふたりだけだ」とクロスビーさんは1980年のインタビューでこたえている。

いまから40年前の、CSNY再結成スタジアムツアーの記録である。
アメリカでの発売は7/8で、1974/7/9のツアー初日に合わせて出すという執着ぶりである。
レーベルは"CSNY recordings"となっていて、プロデューサーはナッシュとツアー・フォトグラファーのJ・バーンスタイン。

よく知っている曲も、あまり知らない曲もまとめて全部で40曲(映像は別で)。一番最後にはビル・グレアムのおなじみの声もちゃんと入っている。記録としてよくできている。
40年もたったんだ、ぜんぶをすっかり見せちまおう、ということか。

*tour de France
今年のツールは、イタリア人のニーバリが優勝した。最後の山岳ステージでの登りを見ていると、表彰後「ドーピングで失格」候補のようにも見えた。新人賞もフランス人で、今年のツールはおもしろいサプライズはなし。
山岳賞にポーランド人のマイカが入ったのが、まあなんとなくうれしい。
ジャイアント・シマノで、最初のころ、先頭を引いていた謎の中国人は最後まで残ったのだろうか?

*The dancing dwarf
今シーズンのラジオ講座「英語で読むムラカミ」は、いまひとつ興味がわかないままもう4か月も過ぎようとしている。
昨シーズンはメインテーマが「世界文学」だった。そのなかでのムラカミのたち位置、のようなものがテーマだったけど、今シーズンは英語での理解、みたいな話が多くてどうも。
講師の先生に、自分はムラカミと知り合いだって言われても、そうですか、ってなもんで。沼野先生、お元気でしょうか?

*Richard and Ritsu
リチャード・ブローティガンの「東京日記」を読んでいたら、田川律さんの名前が出てきた。津野さんの本(「おかしな時代」)にも、名前は出ていたので、予想はしていたが。
1976年の夏、岐阜の長良川河畔で黒テントの公演があり、田川さんとブローティガンは、新幹線で一緒に東京に戻った、という話。
その夏、ぼくは岐阜にいなかった。名古屋市の西の方で、ゴミ収集のアルバイトをしていた。

*Leclair
「古楽の楽しみ」で、ルクレールの特集をやっていた。
いつもは声楽作品の解説を得々としゃべる関根さんが、今回は器楽曲の紹介で、ほとんどしゃべらない。いい感じ。
作品は14まであるので、それぞれはほんのさわりしか聞けなかったけど、極めてみたい作曲家がまたひとり。
作品4、9、12あたりのソナタ集がよさそうである。

2014年7月14日月曜日

World cup 2014:グロスクロイツとヴァイデンフェラーの活躍

ドイツが優勝した。
カミサンと賭けをして、アメリカ大陸の大会でヨーロッパのチームは優勝できない、というジンクスにかけたぼくは敗退し、カミサンにドーナツをおごることになった。

登録選手全員を使うという余裕を見せたオランダと違い、ドイツはメンバーをほとんど固定していたので、ずっとベンチに座ったままの選手もたくさんいた。
グロスクロイツは決勝の延長後半、シュバが足を痛めたとき、一度呼ばれたが結局ピッチに立つことはなかった。

控のキーパーだったヴァイデンフェラーにも出場機会はなかった。
それでもハーフタイムに水を運んだり、交代して戻ってきた選手を出迎えたりしているドルトムントのキャプテンを見ていると、涙が出てきそうだ。先発メンバーの半分以上はバイエルンの選手なのだ。

敗れたアルゼンチンは何といっても、マスチェラーノだ。
文句なしに素晴らしい。MVPをあげたいくらいだ。
これでやっと録りためたゲームをゆっくり見られる、と思っていたら、ツールはいよいよ山岳に! おおーっ。

2014年7月10日木曜日

deep river end:深緑

最近は自転車で、揖斐川沿いを走ることが多くなった。
揖斐川が峡谷を出て、街中を流れはじめるあたりまで、ウチから20キロくらいある。先日はその近くの公園までトラックに自転車を乗せ、そこから川のぼりをスタート。
そのあたりはちょうど、毎年11月に行われている揖斐川マラソンのスタート地点近くで、マラソンはそこから20キロほどさかのぼって、折りかえしてくる。

マラソン出場を目指していると思われるジョガーがときどき走っているのを追いこしていく。それなりにアップダウンのあるコースだから、自転車で追いこしていくのは、なんとなく申し訳ない気もしないではないけれど、まあ、メディアのちがいは仕方ない。

マラソンの折りかえし地点である、横山ダムの下まで行くつもりだったけれど、途中で雨が降り出し、道の駅で雨宿りの後、もと来た道をもどった。
川沿いの国道はあるけれど、できるだけ走りたくないので、対岸を走る。これが、けっこう怖い。ジョガーはもちろん、ロードバイクにもほとんどすれ違うことはない。クルマの通行はゼロ。
ところどころ岩がごろんと転がっていたりする。先日釣り人がクマと遭遇したとニュースでやっていたあたりはもう少し先だと思う。

ふだんは基本的に、ヘッドフォンを耳にして走るのだが、その日は正直さすがにちょっと怖くて、no music で走った。
川の音、鳥の声、風の音を聞きながら、五感をフルに活用して、孤走りを貫徹した。全部で35キロくらいだった。


2014年7月7日月曜日

Read or die!:21世紀文化革命

「16世紀文化革命」のあとがきを読んでいると、『「核エネルギー」を誕生させた「科学技術」の無制約な成長を見直すべき時代にきている』と書いてあった。
16世紀文化革命を受けて起きた17世紀科学革命が、20世紀に「核エネルギー」の開発にたどり着いた。
21世紀には、『科学と技術に再検討を迫るいま一度の文化革命が求められている』と山本さんが書いたのは、2007年のことだった。

東大大学院を中退し、在野の研究者として、科学史や物理を研究してきた山本氏の発言には、学園紛争後大企業に就職したり、大学に残って原子力村に住みつづけた研究者たちには言えない重みがある。

「現代日本戯曲大系」は、佐藤信も、寺山修司も、清水邦夫も、名前はよく知っているけど、芝居を見たことはないし、戯曲として読んだこともないので、一度読んでみたかった。
読まずに死ねるか。


2014年7月4日金曜日

Richard and Paul:読んだからにはいつでもOKさ


オースターの新作を久しぶりに読む。「オラクル・ナイト」以来か。
オースターの長編は毎年のように出ているし、柴田さんも負けじと翻訳しているので、すぐに未読がたまる。

事前の紹介を何も読まずに「闇の中の男」を読んだ。
へー、こんな話も書くんだ、というのがまず印象。アーヴィングが書いてもおかしくないような展開だ。
主人公の老人が頭の中で書いているというSF小説を、もう少し読んでみたかった。
------------
ブローティガンの「アメリカの鱒釣り」文庫版には、柴田さんの解説がついている。

-「アメリカの鱒釣り」邦訳刊行は、(中略)翻訳史上の革命的事件だった。-

それはたぶん訳者の藤本和子個人の資質におおきく依存しているはずで、そういう秘密が「リチャード・ブローティガン」という本に書かれているのではないかと期待したが、そんな風にわかりやすく提示はしてくれていなかった。
というか「鱒釣り」はこう読め、みたいな感じがどうも気になって、いまひとつ。
今度は藤本さんの亡くなった夫、デイヴィッド・グッドマンの本を読んでみるか。

2014年6月30日月曜日

natural born biter:スアレスの確信

スアレスのいないウルグアイはコロンビアに負けた。
スアレスの代役フォルランは、代わりにはなれなかった。

イタリア対ウルグアイのゲームを見直した。
イタリア人選手の肩に、スアレスの歯が当たった、ようにも見える。ジャンプしてせりあったときに、たまたま歯がむき出しになっていて、肩に当たってしまった、ようにも見える。
本人も否定はしている。

イングランドもスペインもいなくなって、残ったのは、アメリカ大陸の国ばかりで、世界中がメッシか、ネイマールか、といっているときに、あらわれるスアレスの姿をぼくは熱望していた。

それにしてもコロンビア。ハメスは素晴らしい。チームも素晴らしい。

2014年6月24日火曜日

Hagiwaramorning:追悼ジェリー・ゴフィン

ピーター・バラカンさんが故郷に里帰りとかで、今週のバラカンモーニングは萩原健太さんが代役で出ている。
平日の朝7時から10時までという時間にラジオを聞きながら、仕事をしたり、他のことをしたりするのは、なかなかむずかしいので、いままであまり聞いていなかった。
今朝は、健太さん登場ということで、途中まで聞いた。

いまのラジオの生放送は、だいたい Twitter や Facebook と連動しているので、反応がわかりやすいといえばそうなのだが、あまりにもダイレクトすぎて、どうかなと思うこともあり。

佐野元春がブルースの「デトロイト・メドレー」をパクってステージでやっていた、みたいなことを健太さんが言って、おそらく佐野ファンからいろいろコメントがついていた。
パクリは悪くない。いつも健太氏はそう言っているけど。
(火曜日の今日は「オマージュ」に言いかえ)

そういえば、先週の Weekend sunshine は、2週連続の特集になっていたな。録りダメして、梅雨の東京から逃げ出したんだね、ピーターさん。

Joe Henry の新譜が出た…

2014年6月23日月曜日

Alcangelo and Richard:今月の借り物


県の図書館で文庫を借りた。
「バロック音楽」の方は、毎朝FMでやっている「古楽の楽しみ」の案内人のひとり、礒山さんの本。
こういう本を読むと、ふだん自分が好んで聞いている音楽がいかにエリアの狭いところにはさまっているのかをおもいしらされる。

古楽、というジャンルがそもそも「クラシック」全体の中では、非常に特殊な領域らしい、ということが最近何となくわかってきた。
で、古楽なら何でもいいかというと、そういうことはぜんぜんなくて、基本器楽演奏のみである。声楽で、聞けるのはバッハのカンタータくらいかな。ヘンデルの歌劇のアリアは、ときどき素晴らしいものがあるけれど(「涙の流れるままに」とか)、オペラ系はぜんぜんダメです。

で、器楽なら何でもいいかというと、そうでもなくて、まあ、別に嫌いではないけど、リコーダーとかフルート(最近はフラウト・トラベルソというらしい)は、いかにもバロック風でなんとなくなじめない。
チェンバロやオルガンも悪くないけど、どうもいまひとつ。

最近は弦のみです。
ヴァイオリンかヴィオール。ザッツ・オール。
そちら方面をいろいろあさっております。
緩急緩急の教会ソナタ、というのがなかなかよろしい。
Arcangelo Corelli の作品3とか、Albinoni の作品4とか。

Richard Brautigan のこの本は、恥ずかしいけど、はじめて。
あのころ、どこの本屋にも、どこの家にも、この本は必ずあって、そのうち読めばいいや、と思っているうちに、はや40年。
読まずに死ねるか。

2014年6月18日水曜日

Sturridge is your name:ストゥーリッジって誰?

W杯、イングランド対イタリアを見ていた。中継はNHKだった。
FWはスタリッジのはず。だけど、NHKの実況は「ストゥーリッジ」って呼ぶんだ。
こんな例は探せばたくさんあるのだろう。

音楽業界にだって、そんな話はゴロゴロしているんだし。
ピーター・バラカンさんがいう「ジェフ・マルドゥアー」というシンガーは、ずいぶん昔から日本では「ジェフ・マルダー」と呼ばれていた人だった。

イングランド対イタリアはキックオフが現地午後6時。マナウスは気温31度を超えていた。ピッチに出る前から両チームの選手の顔には汗が光っていた。
シーズンをフルに戦ってきたヨーロッパの選手たちにとっては、この暑さと湿気は地獄のようなものかもしれない。
だけど、お祭りに文句を言えば、たたかれるのはみえているから、誰も文句を言えない。選手だって大変なのだ。

ドイツ対ポルトガルは予想に反して、一方的なゲームになってしまった。ドイツ相手に10人じゃ勝てません。
屈指の好カードのはずなのに、バックスタンドは最後まで空席が多いように見えた。資料では、サルバドールのアレーナの定員は4万9千人弱。ネットの速報値では、観客数5万1千人、なんだそりゃ。

NHKの実況で気になるのがもう一つ。選手の所属クラブの名前をほとんど言わない。なんでですか? なんかコードに引っかかるの?

2014年6月16日月曜日

My name is Luka:ルカの五分刈


ついに始まったW杯。ぼくらの代表は負けちゃうし、キャプテン・ジェラードの代表も、スペインも負けちゃった。おお、なんと。

開幕戦、ブラジル対クロアチア。他のことをいろいろやりながら、ライブで見ていると、モドリッチの名前が何度も出てくる。そりゃ、クロアチアの10番だ。攻撃の起点だ。名前を聞いてさっと画面を見るのだが、どこにいるのかわからない。キックオフ前のセレモニーを見ていないので、まさか頭が五分刈になっているなんて知らなかった。
おお、ルカ・モドリッチよ。
クロアチアはいい攻撃のシーンもあったけど、なんといってもブラジルの守備は堅い。
ひきかえ、われらが代表の守備はなんとまあ。

スペインを撃破したオランダは素晴らしかった。
前半終了間際の、ファンペルシーの同点ゴールははやくも今大会ベストゴールか。
フライング・ダッチマーーーン!!

2014年6月13日金曜日

no setlist:デッドはセットリストをどうやって決めていたか

-There's no set playlist at a Dead concert; the band just go on and "follow the vibe".-
「Living with the Dead 」を読んでいたらそんなことが書いてあった( -284p)。

いろいろ調べてみた。
たぶん、その日のおおまかな流れはあらかじめ決めていたと思う。たとえばセット1やセット2の最初の曲や、最後の曲など。
その日のサウンドチェックなどで、メンバーのだれかが、今日はこれをやりたいと言って、ざっと流してみたりすることはあったかもしれない。

セット2の、即興演奏が大きなウェートを占める部分ついては、何も決めないで、その時のメンバー間のバイブレーションによっていたかもしれない。
アンコールについては、たぶん、出てくる直前に決めていたんだろう。

リードヴォーカルのジェリーやボビーにとって、歌詞を覚えているかどうかはだいじなところだ。ボブ・ディランのカバーをやるときは、さすがに事前にチェックくらいはしただろう。

途中からメンバーになったキーボードのブレントは、最初、どうやって曲の流れが決まっていくのかわからなかったそうだから、だいたいのルールはすでに存在していたと考えるべきだろう。

映像や写真を見ていると、足元にセットリストを書いた紙などは見当たらないから、たしかにそういうリスト(ぼくが舞台の仕事をしていたころは、「曲順表」とか「メニュー」とか言っていた。Ventures の仕事をした1982年の夏には、毎日マジックで4枚ずつ、メンバー用にぼくが書いていた。最近は「セトリ」というらしい)はなかったということか。

そうなると、やっぱり大変だったのは、音響や照明の操作をする人たちですかね。まあ、でも、彼らもつきあいが長いから、だいたいの流れを感じてやっていたんだろうね。


2014年6月6日金曜日

Wonder land and Rolling stone:今週の借り物

津野さんの「植草甚一の青春」が面白かったので、雑誌「ワンダーランド」創刊前後の話を書いた「おかしな時代」(本の雑誌社、2008年)を読んでみた。
「ワンダーランド」と、同時期に創刊された「ローリングストーン・日本版」については「こわれたラジオ」の2007年のところに書いた。
「ワンダーランド」については、こうしていろいろ情報が得られるのだが、「RS日本版」については、さっぱりわからない。どんなライターが書いていたのかぜんぜん思い出せない。

ネットで調べたら篠崎良一という編集者のインタビューが見つかった。
基本はアメリカ版の翻訳が多くて(いまはB・スプリングスティーンのマネージャーをしているジョン・ランドーがライターをしていたころ)、日本独自の記事はあまりなかったようだ。
貿易会社御曹司の社長兼編集長が、LAの空港で逮捕されて、廃刊になったということらしい。

津野さんの本を読んでいて、いろいろ思い出したことがあった。
もう40年も前のことだ。忘れていても無理はないけど。

片岡義男という作家はこういう場所にいたのだな、ということが今回よくわかった。
鴻巣友季子の「本の森 翻訳の泉」(作品社、2013年)を読んでいると、片岡義男という日本語作家がいかに特異な場所に立っていたのか、ということがよくわかる。

「一六世紀文化革命・1」もおもしろかった。わからないところは飛ばして読んだ。まだこれから「2」を読まねば。
ずっと気になっていることがある。
1730年、ライプチヒのコーヒーハウス「カフェ・ツィマーマン」で、バッハの「二つのバイオリンのための協奏曲」を聞いていたのは、どんな人たちだったのか。
その店には何人くらいの客がいて、コンサートは何時ころはじまって、そこで協奏曲を聞いた人たちはふだんどんな生活をしていたのか…
気になっている。
ルネサンスからバロックまで、ヨーロッパはどんな時代だったのか、いまからもう一度勉強したいと思います。先は長いネ。


2014年6月2日月曜日

Grateful dead office:味噌汁とうどん

しばらく中断していたのだが、「Living with the dead」を再開。65年から85年まで(たぶん)デッドのマネージャーだった Rock Scully の本だ。
最初から順に読むのではなく、途中から読み始めて(72年のヨーロッパツアーのところから)、まだ途中なので、全体的なことはよくわからない。
単なるゴシップ本ではないし、デッドを神格化するだけの本でもない。
Donna はいい声をしているけど、Jerry やBob の声とはうまくブレンドしない、とはっきり書くなど、スタンスとしては悪くない。

デッドのリハーサルスタジオの住所が書いてあったので、マップで調べ、ストリートビューで今の様子を見る。普通のガレージのようだ。
オフィスの住所はさすがに載っていなかったが、ネットで調べたら簡単に出てきた。もちろん今はぜんぜん別の人たちが使っているようだが、ヴィクトリア調の普通の民家だった。オフィスとして使われていたころも、表札があったわけでもないし、もちろんロゴが掲げられていたわけでもないと思う。

Jerry は、定期的にオフィスを訪れていた。マネージャーたちよりも先に事務所に現れ、ランチにミソスープとヌードルを食べ、ずっとギターを弾いていた。

オフィスの情報をネットで探していたら、元オフィスからそう遠くないところの一軒家が売りに出ていて、元GD所有とあった。値段は100万ドル。


2014年5月29日木曜日

the road and the mouse:先週の借り物


図書館で今回借りた本のうち、長編2冊を先行で読んだ。
コーマック・マッカーシーの本は初めて。映画も見ていない。読みだしたらやめられないし、読んでいるあいだはドキドキしているけど、たぶん、好みでいえば、もういいかな、と。

奥泉さんの本は、おもしろいけど、長いから時間がかかる。
今回の「東京自叙伝」もおもしろかった。
ぼくたちの現在、みたいな話になると、どうしても政治とかがからんでくるけれど、実名を書くわけにいかないので、架空の人物にならざるを得ないのだが、その辺がやっぱりどうかなと、前に池澤夏樹の本を読んだ(「アトミック・ボックス」)ときにも、そう思った。
ネズミがひんぱんに出てくる(表紙にもいる)けど、そういえばこのあいだ、「鼠警察」などという短編を読んだばかりだな、あれはボラーニョだったか。

2014年5月27日火曜日

sign on the window:窓ガラスには「さびしい」と書いてある

iPod に入れたボブ・ディランの「Another self portrait」を聞いていたら、この歌はよく知っている、という曲が出てきた。「Sign on the window」という歌だ。
Jennifer Warnes が昔歌っていた。

調べてみると、79年の「Shot Through the Heart」に入っていた。ああ、このレコード持っているよ。だから知っていた。
レコード袋に、ボトルのワインをがぶ飲みする Jennifer の写真がついていて、なんだかなあ、というレコードだった。
ビルボードのカントリーチャートでは13位まで行ったとある。まあ、売れたわけだ。

でも、この後 Jennifer は、87年の「Famous blue raincoat」まで沈黙。かなと思っていたけど、実際には映画音楽や、レナード・コーエンとのコラボなどそれなりに忙しい歌手生活を送っていた。

ディランのオリジナルは「新しい夜明け」に入っているけど、このアルバムはちゃんと聞いたことはない。歌詞を読んでみたけど、状況はよくわかりませぬ。

 窓ガラスには「さびしい」と書いてある
 ドアには「来客おことわり」と書いてある
 通りには「わたしはあなたのものじゃない」と書いてある


いやいや、ジョー・コッカーと歌った「Up Where We Belong」(1982)が、"Written by Buffy Sainte-Marie, Will Jennings and Jack Nitzsche"などというのは、ぜんぜん知らなかった。ふーむ、知らないことばかりだなあ。


2014年5月15日木曜日

I'll walk alone:悲劇のスティーブンはきょうも

プレミアリーグは全日程を終了した。
ぼくたちのリバプールは2位でフィニッシュ。やっぱりチェルシーに負けたあのゲームが大きかった。モウリーニョのことは、たぶん死ぬまで好きになれないだろう。

カミサンがキャプテン・ジェラードのナンバー8の赤いキャップを買ってくれた。うれしい。

来シーズン、リバプールは優勝できるか。
むずかしいと思う。来季はCLにも参戦しなくちゃならないし、3Sトリオが全部残ってくれるとも限らない。
キャプテン・ジェラードは、イングランド代表キャプテンとして、その職務を全うし、ファンの記憶には残るだろうが、リバプールのキャプテンとしては、悲劇の親分として、永遠のアイコンになるのではないかと、ひそかな不安が的中しなければいいのだが…


from wonderland:三重苦のなれの果てにJ・J氏の伝記を読む

1970年代に、ぼくらの文体を決定的に形作ったのは、植草甚一、小林信彦、椎名誠、それに沢木耕太郎だと、坪内祐三という人が書いていた。
津野海太郎さんが書いた「したくないことはしない 植草甚一の青春」という本を見つけて読んだ。
1967年、晶文社から植草甚一のはじめての本「ジャズの前衛と黒人たち」が出る。その時、植草は59歳、編集者だった津野さんは29歳。
植草責任編集の雑誌「ワンダーランド」が出たのが、1973年。

植草さんのスタイルがなんといっても決定的だったのは、あの長たらしいタイトルではないだろうか。
・こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた
・いつも夢中になったり飽きてしまったり
・中間小説誌を破いて一編ずつホチキスでとめる癖がついた

植草青年は1945年の東京大空襲の下でも、毎日のようにがれきの中の古本屋へ出かけ、洋書を買って読んでいる。

それとは別に、この津野さんの文体、というのも非常に特徴がある。漢字がとても少ない。ずいぶん前からそんな文体だったので、いまさらでもないのだろうが、ときどきとても新鮮にうつる。

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風邪と腰痛は何とかクリアできたのだが、今度は奥歯が痛みだして、三重苦生活はまだ終わらない。
以前に書いた「絶倫の人」は最後まで読んだ。面白かったぜ。
津野さんの本のとなりは、柴田編訳の「どこにもない国」。松柏社という出版社は知らなかった。


2014年5月10日土曜日

when I'm down and out:風邪と腰痛に盗難

連休が終わった途端、風邪をひき、二日間寝ていたら、今度は腰が痛くなって、整形外科へ行く羽目に。
連休中薪仕事に、はげみ過ぎたのか、腰の筋肉がかちかちに固まっているそうな。ハリを打ってもらったら少し楽になった。寝返りがうてない、靴下がはけない、ズボンがはけない。そういう情けない状態だった。

寝ているあいだ、ボラーニョとキンセラの短編集を交互に読んでいた。
ボラーニョの方は最近出た遺作、キンセラは2003年の野球小説集だ(表紙は森英二郎さんだった)。
内容も芸風も全く違うので、交互に読むにはちょうどよかったかも。どちらも作品ごとに、文体を変えていて、読んでいる方は退屈しない。

それとはあまり関係ないことだけど、自分の持っている唯一のクレジットカードの情報が、誰かに盗まれて、カードが使用不可になってしまった。実害はなかったけれど、カードはもう使えないので、新たなカードが届くまで、ネットショッピングはお預け、うう。
マイクロソフトのIEを使うな、というメッセージが出たすぐ後だったので、たぶんそれでやられたのかな。ずっと Firefox 派だったけれど、仕事ではどうしてもIEじゃないとダメ、というところも多く、ついついIEを使ってしまったのがやっぱり「墓穴」っていうんですか?


2014年4月29日火曜日

establishment and slipstream:社長とマイノリティ

FC岐阜の社長が交代した。筆頭株主が経営する会社の35歳の役員が新しい社長だ。
筆頭株主は、(個人として)増資をして、発行済株式の49%を握った。
県と市は、今まで通り株主だが、発言権は弱くなった。
新しい社長もやっぱりいままでサッカーを一度も見たことがない、という点では前社長と同じ。
現段階で、あれこれ予測を語っても仕方ない。ただ、大きな崖の上に、いま運営会社が乗っかっていることは確かだと思う。どっちに転ぶのかは、誰にもわからない。
    *    *
行政書士会の総会で司会をやった。まあたいしたことではないのだが、そういう場所で、人前でしゃべるのは初めてだったので、それなりの緊張感はあった。
前にも書いたけれど、自分はマイノリティの側にいることははっきり意識している。何者にもなれなかった人間として、これからも生きていたい。だからそろそろ、こういう役割をおおせつかるのもおしまいにしたい。


niche and parts:ニッチで多才


島田雅彦の「ニッチを探して」を読んだ。島田作品ははじめてか。よく覚えてませんが(作品リストを調べてみたが、やっぱり読んだ記憶なし)。割とエンタメ系だな(オマエが知らないだけ、か)。
なるほど、ひとはこうしてホームレスになり、また現世に戻っていくのだな。

「絶倫の人」は、副題が「小説 H・G・ウェルズ」、原題は「A man of parts」である。ウェルズに特に興味があるわけではないのだが、なんといっても素晴らしいタイトル。ひさびさの2段組み、500ページの本で、すでに腰は引けてます。まだ読みはじめたばかり。

沼野充義は、前期の「ムラカミの冒険(NHKラジオ)」の先生。柴田元幸先生と東大でお友だちらしい。
沼野先生の過去の著書をいろいろ物色しているのだが、図書館にはたくさんあって、文芸時評のようなものも多い。
でもなんといっても、レムの「ソラリス」をポーランド語から翻訳していることではないか。ハヤカワ文庫では持っているのだが、もう一度沼野訳で読んでみたい。
ナボコフの新訳もおもしろそうですが。
でもこの「亡命文学論」に出てくる作家の名前はほとんど知らなくて、good reader にはなれそうにない。

2014年4月22日火曜日

atomic box:先週の2冊


池澤夏樹の「アトミック・ボックス」を読んだ。こんなエンタメ系も書くんだなあ、と関心していたら、新聞の連載小説だった。なんとなく納得。
最後に大物政治家が出てきて、種明かしするみたいなところは、やっぱりなじめないが、まあ、いいか。面白かったし。

小川洋子の「人質の朗読会」は2011年。
ピリッとした短編なのだが、言葉にあたたかみがなく、うまく入りこめない。むしろ入りこまれるのを拒むような文体だ。
全体の場面の設定も、けっこうハードなシチュエーションだ。想像はむずかしい。


2014年4月21日月曜日

A certain romance:ジェラードの涙


先々週のこと。プレミアリーグ終盤の大一番、リバプール対マン・シティはリバプールが3-2で勝った。
ゲーム終了後、ピッチでキャプテン・ジェラードは泣いていた。
当面のライバル、シティに勝って、いよいよ優勝の「ゆ」の字がちらりと見えた瞬間だったかもしれない。
でもそのあとすぐに、選手たちは円陣を組んで、真ん中でキャプテン・ジェラードは檄を飛ばしていた。頼りになります。

スアレス、スタリッジ、スターリングの3Sトリオの破壊力は抜群だ。
キャプテン・ジェラードが最終ラインの前にいる、というのもうまく機能している。
先週末、チェルシーが敗れて、リバプールはノリッジに勝ち、また一歩近づいた。あとはチェルシーとの直接対決という次の大一番をクリアできれば、いよいよプレミアリーグになって、初の優勝だあ!

2014年4月8日火曜日

losers who keep rollin' on:こじつけといいがかりの日々

ネット接続のプロバイダを変更したので、いろいろ面倒な作業が続いていることはこの前書いた。
じぶんの仕事用サイト(走る代書屋)と、古いパーソナルサイトも引越しした。
古い(2003-2008)アンオフィシャルなサイト(こわれたラジオ)については、もう消してしまおうかとも考えたが、結局のところ、2001年以降のじぶんが何をしていたのかを証明できるわずかな資料だと思い直して、プロバイダを移動した。
リンクやデザインをチェックしながら、なんとなく自分の書いた文章を読みかえす。やがて止まらない。

"2007/7/30 My life as a underdog" という文章に目がとまる。

"勝者とは転がり続けている敗者のことだ
Life is a gamble all along
Winners are losers who keep rollin' on"

あれからずっと敗者のままだったぼくは、いまはもう転がることをやめているのだろうか?
転がることをやめていなかったら、勝者になれたんだろうか?

仕事用のサイトのあとがきに、じぶんのゴールはもう近いと書いた。いつどこにあるのかはわからないが、もう迫っていることだけはわかる。
ぼくはもうすぐ60だ。若い人たちと仕事を奪いあうようなことはしたくない。あとのことは若い人たちにまかせて、細々と生きていければいいのだと思う。





2014年4月1日火曜日

new comers,new songs:春の歌

*interFM
名古屋に新しいFM局ができた。朝7時からのバラカン・モーニングを聞いた。キンクスの"Don't forget to dance"は、ずいぶん久しぶりに聞いた。いま聞くと、やっぱり80年代の音がしているところは「キンクスよ、お前もか」と言いたくなるけれど。

*辻井竜一
雑誌「短歌」をぱらぱらひろい読みしていたら、「遊泳前夜の歌」という歌集が目にとまった。

経験上午前三時の絶望は基本的には気のせいである/辻井竜一

おもしろそうだ。近所の図書館で検索してみたけれど、おいてないので、しかたない、買うか!

*A tribute to Jackson Browne
4/1発売のアルバムがその日に届いた。"Looking into you"という2枚組のアルバムだ。テキサス州オースティンのレーベル「Music road」というところから出ている。
web site によれば、Jimmy LaFave というミュージシャンが作ったレーベルらしい。
アルバムには、Lyle Lovett,Shawn Coivin,JD Souther などが入っている。
"Linda paloma"と、Bruce Springsteen という取り合わせは、なんだかおかしいのだが、本人はいたってまじめに歌っている。そこがまた、ちょっとウフフなのである。

ジャケットには、Jackson の2枚目のアルバムの写真に使われていた、San Encino の家が写っている。アルバムの解説によると、この家は Jackson のおじいさんが、100年前に、10年かけて自分で造った家だそうだ。
Severin Browne は、いまもこの家に住んでいるとか。へー。


2014年3月28日金曜日

at a loss:途方にくれて


ゴルフ場からは、あれからも何度かメールをもらい、桜や、樫や、その他貴重な薪の丸太を分けてもらった。
なんといっても、みんな太いのだ。そのゴルフ場は開業からすでに50年以上たっていて、最初に植えた木もみんな大きくなり過ぎたのだろう。いまだかつて一度もゴルフ場に(コースに)、足を踏みいれたことのないわたしにはよくわからないのだが、コースのあちこちには木がたくさん植わっているものらしい。

そんな丸太を現場で(従業員用の駐車場の隅のほうにおいてある)玉切りして、トラックに載せ、家まで運んでくる。
抱えてやっと運べるような玉が、あっちにもこっちにもゴロゴロ。樫やケヤキは堅いので、簡単には割れない。時間がかかる。
ありがたいことである。薪としては最高とされている樫や桜などがゴロゴロしているのだから。文句を言う筋合いのものではない。のだが、正直途方にくれているのである。いつになったら終わるのか。

ふと思い立ち、ネット接続のプロバイダを変更することにした。最大の難関は何といってもメールアドレスの変更だろう。
いまのプロバイダはもう10年以上使っている。なんで変えるんだと、思うのだが、もう決めてしまった。
だけど、設定やら、アドレスの変更やら、なんだかんだとやっているうちに、だんだん面倒になってきて、途方にくれている。

本当はフィギュアスケートはキライだと言い出しにくい宴会の席 / 荻野直樹

まあ、こんなときも途方にくれたりするものだが、さいわいにもオリンピックは終わった。よかった。

2014年3月27日木曜日

british monarch:ガープとオスカルとディーン


アービングとグラスとケルアック、と言いかえることもできる。
チェコの作家ボフミル・フラバルの長編「わたしは英国王に給仕した」を読む。
3週間で書いたというところは、ケルアックの「路上」と同じ。
ナチスドイツがからんでくるところはグラスの「ブリキの太鼓」と。
荒唐無稽な展開はアービングの「ガープの世界」と。

同じだから素晴らしいと言いたいわけではない。
だが素晴らしい長編というものは、どこか共通点があるものだ。
少し前に読んだ同じ作者の「あまりに騒がしい孤独」の主人公は、ボラーニョの長編に出てくる本好きの主人公たちとよく似ていた。

同時進行はムラカミ編集の短編集と、シバタ編集の雑誌なのであった。わが身においてはたいした進歩なし。

sympathy for the missing:偉大なるかえるくんの教え


クラプトン、ストーンズ、マッカートニー、ディランなど大物の来日が続く。40年、50年と歌い続けてきた人たちの今を聞くことは素晴らしい。歌い続けたことに意味がある。それは否定しないし、認める。文句なし。

だけど、そういう人たちと同じように音楽をはじめて、でもその途中で何らかの理由で、歌うことをやめてしまった人たち、引退した人たち、死んでしまった人たち、行方不明になってしまった人たちもたくさんいる。

うまく説明することはむずかしいと思うけど、音楽活動からリタイアして、ぜんぜん別のことをしている人や、1冊だけ本を出して、それっきり書かなくなった人たちのことを、ぼくはとても気にしている。
そこにはどんな理由があり、どんな事情があったのか。ひとつひとつ個別にじっくりと理由が知りたいと思う。

"The ultimate value of our lives is decided not by how we win but by how we lose."
-Murakami Haruki / Super-frog saves Tokyo

2014年3月11日火曜日

never leave me alone:でき過ぎのFC岐阜


今シーズンは見に行くことはないだろうと考えていた。
ラモス、川口、サントス。なぜだ、と聞かれてもうまくは説明できないのだが、サッカー選手として、どちらかといえば好きになれないタイプの選手が(ひとりは監督だけど)3人もそろってしまって、以来我が家ではFC岐阜の話はタブーである。

タブーだが、ハイライトやニュースはチェックしている。
おお、なんだかもりあがっているじゃないか。
おおーっ、2節を終えて首位じゃないか。

育成ですか? 選手ですか? 監督ですか? センスですか? 戦術ですか?
いいえ、「お金」です。

2014年3月10日月曜日

beginning and farewell:結婚式の終わりと終活のはじまり

長男の結婚式に出た。すでに入籍はしていたのだが、いろいろな事情で式が遅れた。
結婚式に出るのは、30年ぶりくらいか。ほとんど記憶にない。最近の式はずいぶんといろいろな趣向を凝らすものだな、と感心した。
息子からの「感謝の手紙」には、おもわず涙が出そうになった。

家に戻ってから、ふと思い立ち、「夢一番」や「夏の楽園」の資料を全部ゴミ袋に詰めた。
今年4月からわが町はゴミ袋が有料になり、今まで袋に貼っていた無料のステッカーは不要になる。たくさん余っているので、この際可燃物は処分しようと考えていた。

最初のフリーコンサートから、30年たった。
父親が楽しそうに現場で仕事をしているのを見て、今の仕事をやろうと思ったと、「感謝の手紙」にあった。
ああ、もうこれでじゅうぶんだなあ、とそのとき考えた。
もう思い残すことはない。
あ、でも写真は残した。すべてを忘れようとしてるわけではない。

(ウェルカムボードとウェルカムドール、カミサンがつくりました)

2014年2月24日月曜日

Over the Rhine:世界の果てで待ってるよ


Over the Rhine の去年のアルバム「Meet me at the edge of the world」をゲット。2枚組。スバらしい出来。
2011年の「The long surrender」に引きつづき Joe Henry がプロデュースしている。

Over the rhine は、オハイオ州シンシナティ市にある歴史的地区の名前らしい。ドイツからの移民がたくさん住んでいたところで、the National Register of Historic Places に指定されている、と wiki に書いてあった。街の中を流れていた運河(今はもうない)の北側の地区を元ドイツ人たちは「ライン川の向こうの」地区と呼んでいたようだ。
Linford と Karin (OTRのメンバーはふたりで、夫婦)は、ともにシンシナティの出身ではないが、その地区で暮らしていた。

前作とは録音のメンバーが少し違って、Joe Henry 特有のクセのある音作りはすこし和らいでいるような感じ。
Eric Heywood のペダル・スティールがとても良い。前作では Greg Leisz が弾いていたが、今回は参加していない。

Rick Danko が歌っていた「It makes no difference」のカバーもしみじみとこころにしみこむ。

隣に写っているCDは、Ad corda というグループが演奏するアルビノーニの教会ソナタ。こちらも、ほどよく暗くて、ほどよくうつくしい。

2014年2月6日木曜日

Mellow my mind:カーネギーホールのサイケデリックピアノ

ニール・ヤングが、ソロ・アコースティック・コンサートをカーネギーホールでやった。今年の正月のことだ。
どういうわけだか、そのうちの1月7日の映像を youtube で見ることができる。多少の編集はしてあるが、セットリストのすべてを見ることができるようだ。
アコギを数本、自分の周りに並べ、後ろにはグランドピアノとアップライトピアノが1台ずつ、もっと後ろには足踏みオルガンらしきものが映っている。

まだ全編を見ているひまがない(ぜんぶで2時間ちかい)。最初の数曲だけ見た。
グランドピアノはなんとサイケデリックに彩色。なんだかよくわからないけど、すごい感じ。
まさかホールの備品にペイントしたわけじゃないだろうから、家から持ってきたんだろうなと思う。すごいね、この人。

ニュースを読んでいると、違う日には(ぜんぶで四日間のコンサート)、「Ohio」の途中で手拍子をした客に文句を言ったんだとか。
すごいねえ、ニール・ヤングだねえ。

New machine:年老いた樵


新しいチェンソーを買った。いままで使っていたマキタのチェンソーはだんだんエンジンのかかりが悪くなって、ついにこのあいだ、ゴルフ場へ持っていったら全然アウトだった。
そのチェンソーを買ったのは97年か98年くらいだから、もう15年以上使っていることになる。何度もオーバーホールしたけど、もうダメだ。

ゴルフ場に、丸太転がってませんかってメールしたら、ありますって返事がきた。さっそく行ってみると、樫の太いのが数本転がっていた。
でもチェンソーが動かなくて、何にもできない。
この際だから、ガイドバー400のでかいマシンを買うことにした。

うん、エンジンがすぐにかかるだけで感動した!
樫は重たくて、玉切りしても運べなくて、その場で玉切りを半分に縦割りして、やっとトラックの荷台に乗せることができた。年寄りにはつらい仕事です。
樫の木を切っていたら、ゴルフ場の担当の人が来て、伐採もやりませんか、と誘われたけど、立っている木は難しいので、と断った。
あの人から見れば、ぼくは樵だったのか。

2014年1月14日火曜日

time and rhyme:詩歌を読む


正月のラジオ番組表を見ていたら、「サイモン&ガーファンクルの歌を読む」というカルチャーラジオの再放送が目にとまった。
去年の秋に放送されていたようだ。
録音して聞いてみた。
おもしろい。飯野さんという大学の先生がしゃべっている。大学の講義みたいなところがまたいい。
テキストも出ているようなので、アマゾンで調べたが、入荷未定になっていて、NHK出版に注文したら、4日間くらいで届いた。

ポール・サイモンはこんなにも詩人だったのかと、いまさらながらに驚く。
今年最大の発見!

Looking over manuscripts
Of unpublished rhyme
Drinking my vodka and lime.

"A hazy shade of winter",1966

我が家にはS&Gのベスト盤しかなくて、ああ、また買わなきゃいけないアルバムのリストが増えちゃった。

蛇足ながら、"The boxer"が、ボクサーの歌じゃないって、知ってました? いままで50数年生きてきたけど、そのあいだにこの曲の日本語訳を読んだのは、おそらく数回か。わたしは知りませんでした。まあ、どんなふうに解釈しようが、自由ですけど。

2014年1月10日金曜日

Love story:バミリテープ


ヒロインは暗転ののち蓄光のバミテの作る星座の中に / 伊波真人

昨年の角川短歌賞を受賞した作者の最近の作。
本人の解説によれば、この人の作る歌は「すべて」フィクションである、らしい。自分で場面を設定し、ストーリーを考え、主人公(作中主体)のキャラクターを考え、それから歌を作る。
まるで小説のようだ。
ふーん、そういう歌もあるのかと、またひとつ勉強した。

で、この歌である。
映画監督と女優のラブストーリーを描いた連作のなかのひとつ。

バミテとは業界用語である。バミリのテープ。舞台上の立ち位置や道具の場所を覚えておくためのしるし。
かつてぼくが舞台の仕事をしていたころ、バミリのテープは仕事の必需品だった。芝居で暗転が必要なときは蓄光のバミリテープを使う。

さる劇団の二人が「ラブストーリー」という連作の芝居をしていたことがあった。ぼくはそのうちのいくつかにつきあったのだが、ある時ディズニーの特集で「ピノキオ」のパロディをやった。
30分くらいの話なのに、場面転換がやたら多くて、しかもつなぎは完全暗転で、ナレーション。決まったサイズの時間のあいだ(1分もないくらい)に、役者を出し入れし、小道具を出し入れしなければならない。

で、活躍するのは蓄光テープなのだが、場面が多すぎて、バミリも多くなる。暗転になった瞬間、舞台の上は「天の川」だー。
「ピノキオ」のヒロイン役の役者は目が悪く、暗転になった瞬間に舞台に立ちつくしている。その役者の手を引いて、毎回舞台そでまで連れて行くのが、ぼくの主な仕事だった。天の川の上を二人で歩いていく。
その役者はいまテレビで売れっ子に。よかったね。

2014年1月5日日曜日

two songs:たまごとなみだ


最近短歌系の本をたまに読む。雑誌「角川短歌」のバックナンバーもときどき図書館で借りる。

短歌については全くのシロートである。初心者である。短歌を読むときのポイントみたいなものが少しでもわかれば、と思うのである。

ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は / 穂村 弘

がんばっていたねなんて不意に言うからたまごごはんに落ちているなみだ /  永田和宏

どちらも有名な歌人の歌である。
卵と涙、が共通しているのはたまたまである。
どちらもわかりやすいと言えば、わかりやすい歌かもしれない。
ああ、短歌ってこういうもんなんだなあ、となんとなくひとりでごっくんと飲みこんだのであった。