2015年4月20日月曜日

時計は3拍子?:TRPP Q SCHOUS

「英語で読むムラカミ」は、4月から講師が変わって、スタイルも2年前の沼野さんのかたちに戻った。まったく同じ進行にしなくても、とも思うが、去年の新元さんのスタイルよりは断然いい。きっと、苦情が殺到したのだろう。
今回は「TVピープル」を読んでいるけれど、英語訳者が変わったこともあって、また新しい発見がてんこもり。

最近の時計は音がしない。25年前(作品の発表は89年)はどうだったか。日本語では「チクタク」が、まあ、ふつうのオノマトペか。(英語では"tick tock"? ほんとかな?)
それが3拍子で表現されて、現実から異世界へふわっと飛んでいく。
なるほどなあ、魔法の呪文はこんなところにあるのだ。



チャイナ・ミエヴィルの「言語都市」を読む。
ル・グィン絶賛のSFだが、はっきり言ってわかりにくい。
映像では決して表現できない世界(なんといってもテーマは「ゲンゴ」だ)を、英語から日本語にうつしかえているので、わたしのような想像力のとぼしい読み手には、敷居が高い。でも、最後まで読んだ。

「小さな街から逃げだした人びとのあいだでかわされる古典的な暗黙の了解―ふりかえるな、おたがいの重荷になるな、なつかしく思うな。」(80p)
ここにテーマがあるとは思っていないけど、なんとなくそこに付せんをつけた。

英語やドイツ語を書くときは、どうして単語を離して書いて、日本語はくっつけて書くのだろうと、さいきん疑問に思う。
正確な翻訳などありえないのに、それでも言葉をうつしかえ、なんとか世界を共有していく。
それってすごいことだなあ。